くぅ〜こういうの弱いの私って・・・

 欲望の、瞬間ドカン発露としてのシチュエーション、らしいが・・・ついて行ってついつい、なのであるが彼女、俺の手を引いてここここここ最高と言ったのが、墓場。

 墓の中のセックスも、まぁ〜悪くはないが、外見から趣味から言っても俺の予測妄想の範囲からかなり遠いシルエットの彼女だ。

 居酒屋で目と目が合っただけの三十そこらの粋な感じの彼女。

 ねっとりした目付きに俺は何かの予感をはらんだ空気を感じ、友人とあっさりバイバイとわかれ彼女の足音についてきたのだ。

 墓石を指先で何故ながら何の曲か俺にはわからねどハミングする、とっ、あっと小さく息を洩らし、彼女、急に足を止め後ろからのそのそ歩く俺に振り向いた。

 もう濡れている眼が切なげに俺を誘っている。

 どうせ人間死ぬんやと彼女の目付きに似合わぬこと俺の胸を過り、知り合いの墓でもあるのと無粋な言葉がでそうになった俺、あっと思った瞬間、彼女の体が思いのほか柔らかく俺に抱きついていた。

 嬉しい瞬間であるが俺はもうあっちの世界の方が近いんだぜ、と口から出そうになる、その口を塞いだ彼女の唇から熱い舌先が口の中に侵入してきて俺は呼吸困難状態に陥る寸前、上手く彼女の舌は這出でて耳に熱い吐息を吹きかけた。

 逆やろう・・・俺が抱きしめ・・・。

 と手を彼女の腰に廻せば・・・。

 くぅぅぅ〜堪らないお墓って欲情させるわぁ〜って・・・。

 俺もついつい・・・力が入って。

 ついつい、つい・・・なんでつい、ついについしちゃった墓場の中。